新宿区早稲田にある大正三年創業の富田染工芸さんに併設されている

「東京染ものがたり博物館」で型付け体験と工房見学をしてきました。

 

女子学生に混ざって数名の熟女!で50人ぐらいの参加者で賑やかに

あっという間の楽しい2時間でした。

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工房の五代目を勤める東京染小紋の伝統工芸士、

富田篤さんから東京染ものがたりのレクチャーを受けてから工房内を見学。

小紋は江戸=東京が発祥の地であることを再認識。

説明に殆どの方は初耳体験のよう。。。私もきものを着る前はそうでした(^_^;)

もう〜民族衣装といえるのかしらん・・・

 

工房内を職人さんに解りやすく案内していただいた後

最後にひとりずつ型紙に防染糊を引く作業の説明を受けながら

自分の袱紗になる正絹の白生地に実際に糊を置いていきます。

 

見てると簡単そう。でも、当たり前にやっぱり難しい!

この糊の付き方が染め上がりの美しさに影響するそうで

この作業で一人前になるまで10年といわれているそう。

一反分ですから大変です。

型紙一枚分、袱紗一枚分のささやかな体験でしたが

桜の江戸小紋柄の袱紗がどんな染あがりで出来てくるのか楽しみです。

このあとの工程は職人さんにおまかせになります。

私は抹茶色を選びました(*^_^*)

 

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三重県の鈴鹿市白子町でだけ作られている型紙は一枚30万円からするものだそうです。

半月から一ヶ月以上かかるものもあるというお仕事ですからそうですよね〜!

工房には…億円に相当する型紙があるそうで・・・保管も大変なお仕事になりますね。

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私の白生地に糊をのせたところです(^^)

 

今は機械で染めることが当たり前、色の調合もデータで管理の時代。

「均一なものは出来るけれど、アジのあるものは出来ないね〜」と職人さんのお話しが印象的でした。

神田川沿いに100件からあった染屋さんも、今では数件残るだけだそうです。

 

東京小紋染という言葉が直ぐに思い浮かんでもらえるようにと、伝統技術の継承とともに貴重な伝統工芸を

未来に語り伝えてゆく活動を続けている富田染工芸さん。ありがとうございました。

次の世代にその熱い思いが繋がりますように・・・

 

 

 

 

この記事を書いた人

黒石直子

たくさんのありがたいご縁をいただき、東京大田区を中心に出張着付け師として活動してまいりましたが、誠に勝手ながら2023年9月よりリピーター様とそのご紹介様に限り着付けのご予約を承らせていただいております。ご理解いただけますようお願い申し上げます。

“心も身体も軽やかに“
古いものを活用して気軽な着物や手仕事、珈琲、抹茶、中国茶、紅茶、薬草茶、を楽しみながら、南久が原の自宅一階レンタルスペースでミニイベント・ワークショップなどで交流を愉しんでいます。お喋り喫茶室きもぷらも不定期開催中。マンツーマン着付けレッスンも引き続きご予約受付しております。それぞれご興味湧いた時にお問い合わせください。お会いできる日を楽しみにお待ちしています。

<一級着付け技能士 美容師免許>